『高齢期のお金を考える会』のHPを訪問してくださって、ありがとうございます。
この会は、ファイナンシャルプランナーという仕事をしている仲間+高齢者施設に詳しい協力者で作った小さな集まりです。
ファイナンシャルプランナーを仕事にしていると、老後資金に関するご相談を受ける機会が多くなります。
最近では「老後2000万円問題」が話題となり、公的年金だけでは、老後資金が不足するのではないかという不安感がとても強くなっているように感じます。
そのため「老後資金を運用して殖やさなくては!!」と焦るご相談者にお会いする機会も多いですが、個人的には疑問に思うこともあります。
ご資金を運用して殖やそうとする気持ちは正しいと思いますが、たとえば認知症になってしまうと、運用した資金を換金することが難しくなります。高齢期に入ってから運用を始める場合は、プロの意見を求めるなど、資産額やご家族関係などを踏まえた、その方の家庭の状況に合った運用方針を決めることが大切です。
そして、もうひとつ。
この会を主宰している理由のひとつでもあり、たくさんの方に知っていただきたいのが正しい高齢者施設選びです。
残念な現実ですが、老後資金のご相談を受けている中で感じるのは、介護費用についてきちんと検討しているご家庭は少数派だということ。
「介護になったときのことは、できれば考えたくない」という気持ちが、具体的なプラン作成を避けているように感じてなりません。また「在宅介護は安くて、施設介護は高い」と思い込んでいる方がたくさんいますが、介護費用の‶ソントク″は、介護を受けていた方が亡くなった時点で初めて判明するものです。
同時に、これがとても重要な話になります。
「安くて、人気の高い施設」に住み替えられた方は、在宅介護よりも少ない負担で納得のいく介護を受けやすいこと。その反面、慌てて高齢者施設を探して、過度な支出に悩んでいるご家庭が少なくない現実です。
私(畠中)は介護の取材を受けるときは、必ず「介護は情報戦です」とコメントしています。
実際のところ、安くて、評判の良い施設を見つけるのは、時間や手間のかかる作業だと感じているからです。
私自身は300回を超える見学を重ねていますが、まだまだ情報が十分だとは思っていません。
情報戦に勝つには自分の足で、苦労して探すのが確実なので、これからも見学を重ねていくとともに、見学の経験を生かした高齢者施設への住み替え資金アドバイスをしていきたいと考えています。
介護にも備えられる老後資金設計を立てたい方は、ぜひ、「高齢期のお金を考える会」にご相談ください。
会を代表して、畠中 雅子